
目次
今回は、ロード・エルメロイ2世の事件簿に登場するサーヴァントについて。
魔眼蒐集列車に現れた謎のサーヴァント・ヘファイスティオン。彼女は一体何者なのか?
そして、イスカンダルの宝具であるゴルディアス・ホイールを使いますが、彼や王の軍勢との関係は?
気になることが多いかと思いますので、ヘファイスティオンについてアニメ化されない、原作小説の描写なども解説していきます!
【ロード・エルメロイ2世の事件簿】サーヴァントの正体はヘファイスティオン!
ヘファイスティオンが初登場するのは、4巻・魔眼蒐集列車(上)のラスト。

イスカンダルの聖遺物を盗まれた、ロード・エルメロイ2世。
代わりに金庫に入っていた招待状を元に、魔眼蒐集列車へと乗り込んだ。
夕方。突如天が荒れ、稲妻が堕ちる。
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(C)三田誠・坂本みねぢ
雷とともに列車の上に現れた女性。ウェーブした黒髪と、赤い鎧。
右は黒、左は青の金銀妖眼(ヘテロクロミア)。鉄の匂いが、彼女が戦士であることを伝えてくる。
彼女はロード・エルメロイ2世の神経質な顔を、性質をなじる。
「そんな顔はエウメネスで見飽きている」。
エウメネス。かつて、アレクサンドロス大王――イスカンダルに使えたという臣下の名を、彼女は口にした。
ロード・エルメロイ2世が気に食わないと襲いくる彼女をグレイは迎え撃つが、その攻撃の重みに手も足も出ない。
――サーヴァントだ。
ロード・エルメロイ2世はそう結論付け、グレイへと叫ぶ。
骨だけのワイバーンが引く戦車をサーヴァントは駆る。
――それは、かつてウェイバーが王とともに同じ道を走った、神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)と酷似していた。
稲妻を起こし駆ける戦車に乗り、サーヴァントは名乗る。
「我が名はヘファイスティオン! 史上最も偉大な征服王、イスカンダル第一の腹心なり!」
その宝具は、ロード・エルメロイ2世を吹き飛ばした……。
……といった感じで、ロード・エルメロイ2世を突如襲ったサーヴァントはヘファイスティオン。
そもそもサーヴァントは、冬木の聖杯戦争でなければ召喚することはできない。一体、何故。
そして彼女は、たしかに「聖遺物を盗んだ者の陣営にいる」と言った。聖遺物を盗んだ人間は何者か――?
ここからはその正体についてまとめていきますが、5巻・魔眼蒐集列車(下)のネタバレを含むのでご注意を。
【ロード・エルメロイ2世の事件簿】ヘファイスティオン(フェイカー)の活躍・正体やマスターは?
次に、ヘファイスティオンにまつわる謎を紐解いていきます。
正体やクラス、そしてマスターなどは5巻・魔眼蒐集列車(下)で明かされます。

ヘファイスティオンのマスター:ドクター・ハートレス
ヘファイスティオンとそのマスターは、魔眼蒐集列車で起きた事件と深く関わっていた。
トリシャを殺したのは、カウレスに化けていたドクター・ハートレス。
彼はカラボーを操って、トリシャを殺した。
そして――彼こそがイスカンダルの聖遺物を盗んだ犯人であり、ヘファイスティオンのマスターだ。
ドクター・ハートレスは現代魔術科の先代学部長。
すなわち、ロード・エルメロイ2世の前任たる存在だ。
彼の目的は、英霊をサーヴァントとして呼び出すこと。
ウェイバーの最も大切な思い出を盗んだことも、彼を魔眼蒐集列車に呼び出したことも、列車がアインナッシュの仔に襲われたことも、全てはそのためだった――。
ヘファイスティオンのクラス:フェイカー
ヘファイスティオンのクラスは、偽物を表す「フェイカー」。
本来の聖杯戦争には存在しない、虚像のクラスだ。
その由来は、ドクター・ハートレスの英霊召喚の手法にあった。
彼は、亜種聖杯を作り出した。それは願望器としての機能はなくとも、サーヴァントを呼び出すために足るものを。
しかし、大聖杯と同じクラスで召喚することはできなかった。
そのために新たなクラス――「フェイカー」を用意した。
偽物。それは彼の行い全てを端的に表したものだった。
マスターも、令呪も、聖杯すらも偽物。
でも、「偽物」を象徴するクラスであれば、それも全て認められるはずだと。
その結果呼び出されたのがヘファイスティオンだった。
彼女は真名を名乗り、クラスを名乗らなかった。
それはすなわち、この偽物であるという事実を隠すためだったのだ。
ヘファイスティオン(フェイカー)の正体:イスカンダルの影武者
ヘファイスティオンと名乗ったサーヴァントは、イスカンダルの影武者。
彼の聖遺物を使って召喚されたこと、そしてイスカンダルの「伝承通り」の姿であることが大きな理由だ。
「伝承のイスカンダル」は、魔眼蒐集列車に現れたヘファイスティオンと似すぎている。
小柄な体躯や、金銀妖眼など、一致するところが多い。
――しかし、本物のイスカンダルは。ウェイバーの召喚に応じた彼は、朱い巨漢であった。

つまりは、古来、人前に姿を現していたイスカンダルは彼女だったのだ。
影武者の役割は、王たるイスカンダルを呪いからそらすこと。
姿が知れてしまえば、すぐに呪いの対象となりうる世界。そのために、影武者として仕えていたのが彼女だった。
――そして、彼女には本来、名前がない。
彼女はイスカンダルの母・オリュンピアスによって拾われた双子。
その兄の名前がヘファイスティオンで、彼女には名前が付けられることはなかったし、彼女もそれを望まなかった。
魔術やそれによる呪いは、名前を知られてしまえば効力が跳ね上がる。
逆に言えば、名前がなければ強力な呪いを受ける可能性はかなり低くなるということ。
イスカンダルの身代わりとして呪いを一身に受けうる彼女にとって、名前は不必要。
名前があっては呪いに倒れ、本物のイスカンダルが狙われてしまうかもしれない――。そんなことは、忠臣たる彼女にはできなかった。
そして彼女が影武者であったという事実は、ついに誰にも露見することなく終わった。
今現在でも伝承に残っているイスカンダルは、彼女の姿。
彼女は影武者としての責務を、役割を、この上なく果たしたのであった。
そんな彼女だったが、イスカンダルの宝具「王の軍勢」に姿を見せることはなかった。
それは一体何故なのか、イスカンダルや王の軍勢との関係についてもまとめていきます。
【ロード・エルメロイ2世の事件簿】ヘファイスティオン(フェイカー)とイスカンダル・王の軍勢との関係をネタバレ!
前述の通り、召喚されたフェイカー・ヘファイスティオンは影武者としてイスカンダルに仕え続けた。
彼への忠誠心は、疑うところがない。
しかし、ヘファイスティオンは、名前のない彼女は。王の軍勢に姿を現さなかった。ウェイバーは、彼女のことを見ていない。

王の軍勢。それは、イスカンダルが誇る最高の宝具。
彼が絆を結んだ臣下たちが、死んで英霊と化した今でも、彼へと忠誠を誓っていることの証明。
イスカンダルのもとへと再び彼の忠臣が集まって、一つになって敵を蹂躙する。
それに姿を現さないということは、フェイカーは彼に忠誠を誓っていなかったのか?
そんなはずはない。死んでもなお彼女の姿が語り継がれていることは、彼女は役割を全うしたのだ。
イスカンダルへの尊敬がなければ、できることではない。
名前がないから、もの扱いだから呼ばれなかったのか?
そんなはずはない。イスカンダルは、そんな男では絶対にない。
自分の部下に名前がない、もののような扱いなど、むしろ許せるはずがなかったのだ。
名前はフェイカー自身が望まなかったから付けなかっただけで、彼は自分に尽くす臣を尊重しないはずがない。間違いなく呼びかけたはずだ。
――では、何故?
逆だったのだ。彼への忠誠心が強いからこそ、「王の軍勢」が許せなかった。彼らを軽蔑した。憎んでいた。
イスカンダルの死後。彼は一つの遺言を遺した。
「最も強いものが帝国を治めるように」と。
ディアドコイ戦争。イスカンダルの遺言をもとに起きた後継者争いは、すぐさま帝国を分裂させ、崩壊させた。
彼が築き上げた栄光を、夢を追って辿り着いた先を、臣たちは全て跡形もなく崩壊させたのだ。
そんなことが、名前のない忠臣に許せるはずがない。
英霊となってその醜い争いを知り、彼女はイスカンダルの部下たちを許せなかった。
たとえ、王が許そうとも。認めようとも。彼女には絶対に看過できることではなかったのだ。
王の成し遂げた偉業を全て壊しつくしたことも、その上でいけしゃあしゃあと王のもとへ集うことも。
――そして、彼らのことを許したイスカンダルのことも憎んでいたのだった……。
フェイカー・ヘファイスティオンはこれ以上ない臣下だったからこそ、王の軍勢にはいなかった。
そして、その軍勢に近づこうと、臣になろうとしているロード・エルメロイ2世のこと目の敵にしていたわけですね。
本来は全て隠して戦っていたんですが、これを見破るウェイバーがとにかく「良い」。
現代魔術科のロードらしく知識に基づいた推論。
そしてイスカンダルの伝承を調べ尽くした上で、彼の人間性なども全て把握した上での推理でした。
王への忠誠心や、第四次聖杯戦争の中で培ってきた絆があったからこそ導けた結論でしょう。
しかし、ウェイバーがライダーと駆け抜けた日々を否定するヘファイスティオン。
でも、その日々の意味を、尊さを叫び返すウェイバーがすごくかっこいいので、ライダー陣営ファン必見です。
→ロード・エルメロイ2世の事件簿 5 case.魔眼蒐集列車(下)
【ロード・エルメロイ2世の事件簿】ヘファイスティオン(フェイカー)の宝具や魔眼
ヘファイスティオンの戦闘スタイルについて。
彼女は戦士であり、魔術師でもあり、そして何よりイスカンダルの影武者でもあります。
剣でグレイを圧倒し、高速神言によって神代の魔術を瞬く間に放ちます。魔眼を使い、そして宝具の戦車で敵を蹂躙する。
中でも特徴的な魔眼と宝具について紹介していきます。
『強制』の魔眼
見るだけで相手の肉体の自由を奪い、操ることができる魔眼。
ノウブルカラー。他者の運命に介入する魔眼で、魔術協会においても特別視されているレベルのもの。
ただし、ノウブルカラーの中でのランクは高くはなく、魔眼避けによって対策は可能。
宝具:魔天の車輪(ヘカティック・ホイール)
イスカンダルの宝具「神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)」と同じもの。
彼の影武者であったからこそ使用できる宝具です。
戦車を引くのはイスカンダルのように神牛ではなく、骨だけのワイバーン。
これはデュオニュソス信仰の蛇崇拝に由来します。
そして、イスカンダルとは違い魔術によって操っているために宝具名が変化しています。
また、魔術によってワイバーンを操ることで自動制御が可能。
これを見たウェイバーは、「あいつじゃ逆立ちしてもできないタイプの器用さ」と語っています。
ロード・エルメロイ2世の事件簿やFateシリーズを楽しむなら
ちなみに、ロード・エルメロイ2世の事件簿やFateシリーズを気軽に楽しむ方法がいくつかあるのでご紹介します。
ロード・エルメロイ2世の事件簿と、Fateシリーズのアニメを見るなら
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まとめ
ロード・エルメロイ2世の事件簿に登場するサーヴァント、ヘファイスティオンについてでした。
ドクター・ハートレスによって偽の聖杯で呼び出されたフェイカークラスのサーヴァント。
その正体は、イスカンダルに仕えた彼の影武者。
イスカンダルが作った全てを壊したくせに、仲間だと謳う部下たちを憎み、王の軍勢に現れませんでした。
彼女の正体を暴くウェイバーがとてもいい。
イスカンダルのことをずっと調べ続け、魔術師としても知識を蓄え続け、そしてイスカンダルと友になったからこそできた推理を披露します。
ウェイバーの思考すべてが、彼との絆を感じられるようになっているのでぜひ原作を読んでみてください!
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