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鋼の錬金術師の実写映画を見てきた感想!評判通り、これはひどい……【前編】

time 2017/12/01

鋼の錬金術師の実写映画を見てきた感想!評判通り、これはひどい……【前編】


――鋼の錬金術師
累計行部数7000万部以上を記録する、日本を代表する漫画の一つである。

この作品は、沢山の魅力にあふれている。
錬金術という、当時の漫画としては斬新な設定。
個性的なキャラクター。
そして何より、他の漫画にはない壮大な世界観と、それを支える綿密な論理性が魅力な漫画である。

私も鋼の錬金術師(以下、ハガレン)は大好きな漫画で、その世界観と、キャラクター一人一人が考えて行動している展開に魅力を感じている。


そのハガレンが、本日2017年12月1日に実写映画としてクランクインされた。
監督は曽利 文彦氏。
あの評価も高い『ピンポン』の実写映画を手掛けた監督である。



日本が誇る名作漫画✕実写映画化に定評のある監督

これで名作ができない訳がない

一部では放映開始前から、やれ「キャラがコスプレにしか見えない」だの「ハガレンに日本人キャストは無理がある」だの「実写映画でうまくいくはずがない」だのどう考えても正論根も葉もない評価が飛び回っていた。
その殆どの評価は、映画の予告ムービーやポスターをちらっと見ただけの、根拠のない評価である。
当然ではあるが、映画の評価というのは、映画を見なければすることはできない。
その映画が傑作かそうでないかは、実際に映画を見なければわからないのだ!!




……というわけで、今回の記事は、鋼の錬金術師の実写映画のレビュー記事です。
行きましたよ。ハガレンの映画。
仕事の有給とって、朝一番の9時に、映画館に直行です。
正直、0巻がもらえただけで満足して帰りそうになりましたが映画の内容にワクワクしながら、ガラガラの映画館の席に座りました。
で、しっかり中身を見てきました。
これからその感想を書いていくんですけど、読むのが面倒なあなたに、私のこの記事で言いたいことを手短に伝えます。


この映画を見てはいけません。
見に行くぐらいなら、そのお金をユニセフに募金しましょう


では、レビューを始めます。


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冒頭からして不安しか無い


最初のシーンは、エドとアルが子供時代のエルリック家から始まります。
エドとアルが錬金術でおもちゃを作り、母親が洗濯物をしています。
エドとアルはおもちゃをお母さんに見せに行きます。
「おかーさん!みてみてー!こんなおもちゃつくったよ!」

これを見て母親はにっこり笑って
「ウワー、スゴイ。フタリトモ、レンキンジュツデコンナモノヲツクレルヨウニナッタノネ!」

なんてこった。
既に人体錬成をされた後のような棒読みです


一瞬、既に母親はホムンクルスという映画オリジナル設定で突き進むのかと思ってしまいました。
始まりからクオリティがこれでは……と、先への不安感が募ります。

因みにこの後母親は倒れ、葬式のシーンが挟まれるんですけど、陳列する人々が全員日本人なのに、西洋風の墓を囲む葬式で、違和感が半端ないです。
この時点で、キャストを日本人にしたのは失敗だったんじゃないかと思ってしまいます。



鋼の錬金術師4巻より、葬式シーン
((C)荒川弘)
漫画の方は非常に雰囲気が出ている。



錬成する2人は本当にエドとアルなの?


そのあと、エドとアルの2人は原作通り、母親を人体錬成しようと材料を集めます。
ただこの2人、先程、母親が倒れた時と全く雰囲気が変わってないです
完全に幼少期のままなんですよ。

原作ではもう少し大きくなり、成長してから母親を錬成するんですが……そのあたりはカットみたいです。


鋼の錬金術師6巻より
(C)荒川弘



勿論、2時間という映画の枠があるので、そういうカットは当然なんですけど、問題なのは子供達の喋り方ですよ。
「みず、さんじゅうごりっとる、
たんそ、にじゅうぐらむ、
あんもにあ、よんりっとる……」
と、正しく歳双方の喋り方で、とても人体錬成をする脳みそが頭に入ってるとは思えない喋り方です。
いや、こりゃー失敗するでしょうと思ったら、やっぱり失敗します。

しかも、この失敗の仕方がひどい。
建物は崩れ、大地は裂け、アルフォンスは竜巻に巻き込まれるという、どっから出てきたんだというド派手な演出が入ります。
その竜巻の中から現れるタイトルロゴ『鋼の錬金術師』。
うん、正直ダサい

映画のCG,技術力があるのは分かりますけど、そこまで大災害みたいにしなくてもいいでしょう。


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コーネロ教主、凄く小物になる


シーンは変わって、いきなり町中を走るオッサンが映されます。
それを追いかけるエド。
どうやらこのオッサンがコーネロ教主みたいです。
原作では多数の信者に囲まれ、街中の人々に慕われていた教主ですが、何故か一人で逃げています。

まぁ、これも主人公であるエドを引き立てる演出なんでしょう。
今回、エドの役を演じるのは山田涼介さん。
ジャニーズ所属の、Hey! Say! JUMPのアイドルです。




こりゃー早速、カッコイイ所が見られるかな?と思ったら、コーネロ教主の攻撃を逃げるところから始まります。
ゴロゴロ転がり、無様に走って逃げる主人公。
ダサっ!走り方、ダサっ!
走り方っていうか、表情がもうダサいです。

そしてコーネロの攻撃を避けきれず、結局は顔面に石柱が激突。
鼻血を流して倒れるアイドル。
ダサっ!やられ方もダサっ

監督の『俺の映画はアイドルにだって容赦しないぜ!』というメッセージかもしれませんが、わざわざ原作よりもかっこ悪くする必要はないと思います。


で、コーネロ教主、エドが鼻血を出して倒れたのを見計らい、さらに瓦礫の津波を引き起こし、エドを吹き飛ばします。
これはCGをふんだんに使った凄まじい攻撃で、エドもタジタジです。
おお、このまま決着か!?エドやられちゃうのか!?と思ったら何故か途中で攻撃をやめて再びコーネロ教主が逃げ出します

なんで!?なんで攻撃やめるの!?
そのまま行けば倒せるところだったのに、ギリギリで攻撃をやめました。
これは監督がコーネロ教主のドSっぷりを表現してるか、何も考えてないかのどちらかだと思います。


で、その後はエドが教主を追いかけ、教主の出した石の犬(原作で言うとキメラ)を倒します。
私はこの戦いで原作の名台詞、『格の違いってやつを見せてやる!』の台詞を期待したんですが、残念ながら無し。
右手左足がオートメイルであることを見せて、そのまま石の犬を倒します。


鋼の錬金術師1巻より
(C)荒川弘


残念……あの台詞きけないのかぁ、とか思ってたら、教主がさらに逃げて、女の子を人質に取りました。
(ロゼではありません。通りすがりの女の子です)
人質にとるっていう行為も違和感バリバリなんですけど(教主は町の人に好かれてる描写はあったので、普通に守ってもらえばいいのに)、
「くるな!コイツがどうなってもいいのか!?」という教主に一言。
エド「格の違いってやつを見せてやる!!


今っすかエドさん!?
さっき!さっき言ってそれ!
まぁいいや、言ったからにはでかいことやってね!と期待したとろこ、エドは錬金術で、巨大な『顔』を教主と人質の後ろに出します。
おお、この顔でどうするんだろう!?転がすのか?でも、人質も巻き込まれちゃうぞ!?
と思ったら、錬成された顔を見るために振り返った教主へ「すき有り!」とエドが殴りかかりました。

そんな簡単にすきを作るんじゃない
マジで、単純に後ろを向いてすきを作った教主は、エドにぶちのめされてしまいました。
確かに格が違いますが、教主の格が3歳児だから通用しただけでしょコレ


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ロイ・マスタング大佐登場


ここで、憲兵が現れ、ロイ・マスタング大佐が登場します。
たまたま視察にきたところ、錬金術師が暴れているということでやってきたようです。

マスタング大佐と言えば、原作では一二を争う実力者。
雨の日こそ無能ですが、部下にも慕われる、優秀な軍人です。
エドにはいつも憎まれ口を叩きますが、一方で、エドがいれば大抵の事件は解決する、という信頼感も持っています。



鋼の錬金術師1巻より
(C)荒川弘



エド達の事情を正確に把握する、数少ない人物であり、ある意味、エドの一番の理解者です。
どんなやり取りをするんだろう?ワクワク!と思ったら、普通にエドを逮捕します。
理由は特に語られず。多分、町を無茶苦茶にしたからでしょう。
事情ぐらい聞いてあげようよ、大佐。

さらに大佐は、エドに説教を始めます。
大佐「賢者の石など存在しない!軍が存在を認めていない!」
エド「それは、軍が勝手に決めつけてるだけだろ!」
大佐「なにィ?君は軍の考えを否定するのか!?」

あれ?誰この人?
だめですよ、頭の固い中小企業の部長さん連れてきたら。
原作のマスタング大佐は、表向きは軍人でありながら、陰ながらエドをサポートする柔軟な軍人だったんですが、その見る影もありません。

こんなの大佐じゃないやい!と拗ねていたら、エドも負けず劣らず酷い。

大佐「賢者の石がほしいのは分かった。しかし、それで町を無茶苦茶にし、一般人に迷惑をかけてもいいのか!?」
という質問がありました。
この問に、私はエドなら、『それは悪かったと思ってる……でも今回はあの教主が町の人達を騙してて……!』て答えるのかと思ってたんですよ。

そしたら、エドの返答が間髪いれずに、
「俺は……弟の身体を取り戻すためなら何だってやる!」
と、目的のためには手段を選ばないクズみたいなことを言い出しました。


なんでここまで落ちぶれてるんだコイツ
マスタング大佐がクズなら、エドもクズという、クズとクズのやり取りが延々と続きます。
あれ?私が見てるの、鋼の錬金術師だよね?クズの本懐じゃないよね?
完全にキャラ崩壊しています。



ホムンクルス登場


で、場面は代わり、ホムンクルスたちの会話シーンになります。

ラスト:松雪泰子
エンヴィー:本郷奏多
グラトニー:内山信二

と、そうそうたるメンバーがホムンクルスを演じます。
私はこの3人だと特に、エンヴィーが好きなんですよ。
口は悪いけど、どこか憎めない所をもった、不思議な魅力のあるキャラです。
かっこよさと可愛さが同居しているというべきでしょうか。



鋼の錬金術師4巻より
(C)荒川弘


前もってキャストを見ていたので、映画でもエンヴィーが見られる!と楽しみにしていました。
で、いざ動いてみるとダラダラ歩いて、モゴモゴ喋るだけキャラになってます。
なんだこいつ。

近所のドン・キホーテから連れてきたのか。
ただのヤンキーって感じで、全く魅力がありませんでした。

松雪泰子さんのラストと、内山信二さんのグラトニーは非常に魅力的で良かったんですが、完全にエンヴィーが台無しにしています。



謎の過去改変



エドがヒューズ中佐の家に泊まるシーンがあるんですが、そこでエドは母親を人体錬成した時のことを思い返します。

そこではなぜか、冒頭のシーンと違い、成長した山田涼介演じるエドが、腕や足をもってかれるシーンが描かれます。
確かに、冒頭のシーンは子役が演じており原作っぽくなかったので、部分的にはこっちのほうがいいと思います。
でも、じゃあなんで冒頭で子役に人体錬成のシーンを演じさせたの?
しかも、同じシーンが子供のエドと大人のエド両方で描かれるので、何が起きてるのかさっぱりわかりません。

この映画でも1,2を争う意味不明シーンだったと思います。


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キャラと会話に違和感しか無い


エドとアルは身体を取り戻すために、ショウ・タッカー(大泉洋)のもとを訪れます。
原作通りキメラの研究をしている錬金術師です。
タッカーはエドの話を聞いて、「力になれるかわからないけど……やりたいことがある」といいます。
なにかと言えば、アルに催眠術をかけたいだそうです。

さ、催眠術!?



あのー……ショウ・タッカーさんって、合成獣の専門家ですよね?
いつから心理療法士みたいなことをはじめたんでしょうか……?


で、アルに催眠術をかけている間に、エドとウィンリィには別の仕事があるといいます。
賢者の石を作った錬金術師、ドクターマルコーを探してきてほしいということです。
エドとウィンリィは、電車にのって、ドクターマルコーがいる町へ出かけます。
ここで2人がヒューズ中佐の奥さんに頂いたアップルパイを食べながら会話するんですが、この会話の違和感がすごい。


エド「…………」
ウィンリィ「心配そうね?アルと離れたことなかったもんね?」
エド「……まぁ、大丈夫だと思うよ。ほら、タッカーさん、良い人だし。ニーナもいるし」
ウィンリィ「そうそう!心配ないって!今頃、夢でもみてるんじゃない?」
エド「……そうだな!今頃、大きなアップルパイを食べてる夢見てたりしてな」
ウィンリィ「そうそう!自分よりおっきなアップルパイ!」(腕を縦に大きく広げる)
エド「なんかおかしくね?普通、大きなアップルパイってこうだろ」(腕を横に広げる)
ウィンリィ「じゃあ、もう一個、アップルパイ食べる?」


じゃあ食べる?ってどういうことだってばよ
ヤバイです。論理的に破綻してます。
てゆーか、この会話全体が、鋼の錬金術師では決してありえない雰囲気をしています。
監督は鋼の錬金術師のファンらしいんですが、どこを読んでいたんだ。


ドクターマルコー


2人がマルコー博士を探していると、ウィンリィが大きな叫び声を上げました。
どうやら、マルコー博士を見つけたようです。
ウィンリィは凄まじい迫力で、マルコー博士を追いかけます。
そのテンションがどう見ても異常で、マルコーに親でも殺されたんじゃないかって勢いです。

あ、因みに、ウィンリィは原作ではスカーに両親を殺され、それでもスカーを許す優しさをもっていましたが、映画ではそういった話は一切出てきません
原作では命の大切さを示し、人を許す寛容さや、理不尽を許してはいけない使命感を教えてくれる素晴らしいキャラですが、映画ではなんでいるのかよく分からないキャラです。


実際、このあとマルコーの所にいって、ラストが襲いにくるんですけど、そこでウィンリィは死にかけるんですよね。
危ないから帰ればいいんですけど、最後までなぜかついてきます。
人質にもとられるし、はっきり言って邪魔です。


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実はエドってウィンリィのことあんまり好きじゃないんじゃないの


ラストが現れ、ドクターマルコーはあっさりと殺されてしまいます。
その場に居合わせたエドとウィンリィも、伸びる爪の前に、為す術がありませんでした。
ラストが去った後、エドはマルコーから死に際に『第五研究所』というキーワードを聞き出します。

これを聞いたエドは、マルコーの死体とウィンリィを残して、一人で町に戻ります。
いや、一応戻る前にウィンリィに大丈夫か?って話はして、「憲兵さんに来てもらう」って会話はするんですけど、それにしたってウィンリィを一人残すのはやばいでしょう。
いつホムンクルスがやってくるか分からないし、せめて、憲兵が来るまで待ってあげようよ。
原作のエドはウィンリィをかなり大事にしてますが、映画じゃそれほどまでじゃないっぽいです。


鋼の錬金術師18巻より
(C)荒川弘



ショウ・タッカー、”あの名言”は健在だけど……


東の町に戻ったエドは、第五研究所を探す前に、ひとまずショウ・タッカー家に向かいます。

そこには、眠り込むアルと、喋るキメラがいました。

アルの方は、タッカーが催眠療法をする中で「君の魂が鎧に定着してるとは考えにくい。記憶を作られて貼り付けられたと考えるのが自然だ」という言葉にショックを受け、昨日から寝込んでいる状態でした。
原作ではアルは眠ることは無いんですが、その辺の設定は変わっているようです。

で、喋るキメラを前にして、ネットでも有名な”あのやり取り”が繰り広げられます。


鋼の錬金術師2巻より
(C)荒川弘
※アルは別の部屋でねてるので、映画ではいません。



この台詞自体はかっこよくてメッチャいいんですけど、他の台詞がすごくエドっぽくないので、スゲー違和感があります。
映画のエドって、基本的に日本人らしい丁寧な喋り方をするので、いきなりガラが悪くなったように見えます。
イメージとしては、『銀の匙』の八軒が、急にエドみたいに喋りだす感じ。


アルの台詞にも違和感


エドがタッカーをボコボコにしているところで、アルがようやく起きてきて、止めに入ります。

原作と違って今のアルは、エドのことを信じられない状態ですから、よく止めたなぁ、と関心したところです。
犬と合体させられたニーナにも「ごめんね、今の僕の技術では、君を助けることは出来ない」とエドとの絆を感じさせます。
……と思ったら、その次の台詞で「もう誰も信じられない……」と崩れ去ります。


いや、どっちやねん。

原作の台詞を一部分使って、一部分オリジナルにするせいで、アルがなんかよくわかんない心境になってしまっています。

マジで見てて違和感しかありませんでした。



大物感のあるショウ・タッカー


で、映画ではスカーがいないので、タッカーが普通に逮捕されて連れて行かれます。
(この連れて行かれ方も日本の刑事ドラマぽい)
するとタッカーが去り際に、
「もう少しだ!もう少しで真理の向こう側が見える!待っていてくれ!!」と言い残し去っていきます。


お前は魔王か

まさかタッカーがラスボス!?という不安を抱いたところで、だいたい展開の半分くらいが終了です。



長くなりすぎてるので、ひとまずここまで。
後編は今日の夜か、明日にでもUPします。


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