【シン・エヴァンゲリオン】アスカとケンスケ(ケンケン)について色々と考察してみる【ネタバレ注意】

注意!!
この記事は2021/03/08に公開された
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||のネタバレが含まれます。
苦手な方はブラウザバックをお願いします。



どうも、ロイドです。
今回はシン・エヴァンゲリオン劇場版:||のアスカとケンスケについて、色々と考えてみようと思います。

劇場版ではまさかのアスカ×ケンスケルートになったわけですが、これはどうしてこうなったのか
ということについてです。

この記事では、

1,まずはアスカ×ケンスケを匂わせる描写や要素を振り返りながらまとめていき、

2,なぜアスカはケンスケと結ばれるに至ったのか?

について書いていきます。


なお、この記事を書いているロイドは、昨日エヴァの映画を一度見ただけであり、
要素の見落としや勘違いが含まれる可能性があります。
予めご了承ください。


動画版はこちら(序盤に茶番があります)。







【シン・エヴァンゲリオン】アスカとケンスケの要素まとめ




それでは早速、アスカ×ケンスケを匂わせる描写や要素を振り返りながらまとめていきます。
基本的には、映画で提示された順番そのままでいきます。


要素1,アスカがケンスケを呼び出して頼っている



まずは最初のシーン。
アスカがレイとシンジを引き連れて、歩き続けた後、シンジが自販機の前で動けなくなってしまいます。
ここで、ケンスケが車で助けに来てくれるシーンです。

これ、この時点ではどうしてケンスケが来てくれたのかよくわからないのですが、
後の展開を見る限り、間違いなくアスカがケンスケを呼び出しています(無線かなにかを使ったのかな?)

アスカがケンスケを頼りにしているということがわかりますね。
下手すると、『LINE交換している恋人同士』のメタファーとすら捉えられる描写でもあります。


要素2 アスカが”ケンケン”呼び



アスカ好きの方の多くが違和感を持ったであろうシーン。
アスカがまるで恋人のように、ケンスケのことを『ケンケン』という愛称で呼んでいます

もちろん、アスカはレイのことを”初期ロット”と呼ぶなど、独特の呼称を用いることは多いのですが、
それにしたって『ケンケン』は可愛すぎじゃないですかね?

親愛か、それに準ずる感情があることが伺えます。


要素3 ケンスケがアスカの裸に無反応&同棲状態なのが発覚


LAS(ラブラブアスカシンジの略……死語ですね)派からすると、最初の衝撃シーン。
シンジがケンスケに案内された家に入ると、そこには裸のアスカが。

そして、その後やってきたケンスケは、アスカの裸を見ても、さも当然というように振る舞います。

僕はこのシーン、初めて見たときは『ケンスケはもう大人だから、14歳の裸になんか反応しないし、アスカはいっつもこんな格好だから慣れてるってことだろう』と解釈してたんですが、
冷静に考えると、『同棲してて裸を見慣れてる』っていうのは、二人がすでに『そういう仲』な可能性も高いですよね。


要素4 アスカがケンスケのことを物凄く認めている


様々な描写から、アスカがケンスケのことを『大人な男』として認めているのがわかります。

まず1つ目は、アスカがケンスケに「あんなやつほっておけばいい!」と噛み付くシーン。
ケンスケはやんわりと「碇には休息が必要なんだ」とアスカをたしなめ、アスカもそれに渋々ながら納得するというやり取りがあります。
これが気に入らない相手だったら、アスカはさらに切れ散らかすか、愚痴の一つでも言いそうなものですが、
『ケンケンがそう言うなら……』という雰囲気が見て取れます。

次に、アスカがシンジを叱責するシーン。


ケンスケの家で一夜を過ごし、食事もとらず、少しも動かず、部屋の隅で寝っ転がってるシンジに対してアスカは
「ケンケンは朝6時(7時だったかも)には外に出て仕事に行ってる。オマエもさっさと起きろ」みたいなことを言うんですよね。
言いたいことはわかるんですけど、この状態のシンジに放つ言葉としてはちょっときついです。
これが『私の彼氏は働いてるのに、アンタはいつまでニートやってんの?』みたいな言葉だと思うと、ダメージが10倍に膨れ上がりますね。

で、3つ目がシンジが復活したあとのシーン。
アスカの「泣いてスッキリしたってわけ?」という問にシンジが頷くと、
「動けるようになったなら、ケンケン(私の彼氏)の役に立て!!」
……もうやめて!アスカ派のライフはゼロよ!!





要素5 アスカの告白


戦闘前に、アスカとマリがシンジの下へと訪れたシーン。
アスカはシンジの成長を目の当たりにし、感心した後に、

「私、あんたのことがあの頃は好きだったんだと思う」
「でも、私が先に大人になっちゃった」

まず、『あの頃は』という言葉から、暗に『今は別にシンジのことは好きじゃない』ということを示しています。
また、『大人になった』というのは、僕は初見では『精神的なことかな?』と思ってたんですが、『処女を捨ててる』という意味にも十分取れる内容です。

この後のアスカとマリの会話で『スッキリした』と言っているのも、完全にシンジに未練がない、ということを示しているようにも見えます。


要素6 アスカの内面描写で人形=ケンスケ




アスカが眠っている間に、自分の過去を振り返るシーン。
一人ぼっちで強がっていたアスカは『本当は誰かに頭をなでてもらいたかった』と告白します。
そして、そこに現れたのは、アスカがいつも手にしていた人形のきぐるみを着たケンスケ。
ケンスケはアスカの頭を撫でてあげます。

こうなると、今までのシーンで人形を操っていたアスカも、その人形をケンスケに見立てていた、と解釈することも可能です。


要素7 シンジの「アスカ、ケンスケによろしく」


決定打です。
アスカが眠りから覚めて、体が成長したところに、シンジが「好きと言ってくれて、ありがとう」と声をかけます。
そのうえでシンジは「ケンスケによろしく」と続けるのです。

アスカ×ケンスケルートが確定しました。


アスカ×ケンスケを察することができる描写は以上になります。
次は、なぜアスカとケンスケはくっつくに至ったのか?ということを考えていきます。





【シン・エヴァンゲリオン】アスカとケンスケについて考察


それでは、なぜ2人がくっつくに至ったのかを考えてみましょう。

僕、ロイドとしては、3つの要素が関係しているかな、と考えています。


要素1 ケンスケが辛い時に慰めてくれた


まずひとつ目が、アスカが辛い時、ケンスケがいつも優しく受け止め、慰めてくれたという点です。
先程の着ぐるみを着たケンスケが頭を撫でるシーンが、それを象徴しています。

アスカの悲しみを、ケンスケの優しさが癒やしてくれたから、ということです。


要素2 ケンスケに父性を感じた


ここで言う父性とは『アスカの間違いを正す厳しさ』という意味です。
劇中では度々、アスカがシンジに対して心無い言葉をかけますが、そのたびにケンスケは「シンジだって頑張ったんだ、そんなふうに言うもんじゃない」というニュアンスで、アスカをたしなめます。
おそらく、これまでも様々なことに対して、アスカの暴走を、ケンスケが優しくたしなめてくれたのでしょう。
言い方こそ優しいものの、しっかりとアスカに正論をぶつけ、アスカを正そうとする姿勢は、アスカから見てもありがたい存在なんだと思います。

要素3 ケンスケの自立した大人の姿を尊敬している


作中でトウジはケンスケに対して
「ワシらも随分、こいつのサバイバル知識に助けられたもんや」と言っています。
ケンスケは村では『なんでも屋』を名乗り、自ら危険な地に赴き、村の生活の基盤、ライフラインを管理、観察しています。

このように、ケンスケは
『自分の得意分野、自分のできること』を、『他人のために行っている』のです。
身を粉にして、他人のために自分の知識・能力を発揮するというのは、間違いなく社会における自立した大人の姿であり、
このような立派な態度を、アスカも認めているというのが見て取れます。


まとめると、
『ケンスケは他者貢献を果たしている立派な大人で、アスカもその優しさで助けてくれた。
そのうえで、ただのイエスマンとしてアスカを甘やかすだけではなく、時には厳しさを持って、アスカの間違いを正してくれる存在』

ということで、アスカが惚れる理由としては十分かな、と思います。


因みに……


因みに、蛇足ではありますが、
アスカとケンスケっていつ寝たの?
ってことについても考えてみます。

要素をあげてる時に散々煽っといてなんですけど、僕は劇中でアスカとケンスケが同棲してた時点では、ケンスケはアスカに指一本触れてないと思うんですよね。
これには、ちゃんと根拠があって、
『アスカは体が成長する前の時点では、心身ともにまだ子供だった』からです。

どういうことかというと、そもそもこの【シン・エヴァンゲリオン劇場版:||】という作品は、
『大人になる』という意味を
『自分の弱さを受け入れること』と定義しています。

これは、シンジとゲンドウのやり取りからも明らかです。
シンジはゲンドウに対して
「僕は、昔、父さんと話したくなかった。怖かった。(と自分の弱さを認めた上で)でも今は、父さんの話が聞きたい」
「父さんが母さんに会えないのは、自分の弱さと向き合わないからじゃない?」
と言っています。
それに対してゲンドウも、「成長したな、シンジ」と返すわけです。
(シンジはアスカに対しても「僕が殴られた理由は、僕が何も自分で決めようとせず、責任を負おうとしなかったから」と自分の弱さを認めることで、アスカから成長したと認められています)

つまり、この作品で『大人になる』ということは、『自分の弱さを認め、向き合うこと』と同義なのです。
それで見ると、アスカは体が大人になる前(村でケンスケと同棲していた時点)では、自分の弱さを受け入れているようには思えません。
なぜなら、アスカは村では人形を片手に持ちながら「私は一人でいるしかない」と言っていて、自分が本当は寂しいということを認められないでいるからです。
また、不眠症なのも、精神が安定せず自分の弱さを認められない苛つきからくるものでしょう。
アスカはレイに対しても「ここは私の居場所じゃない」と言ってます。

それが(おそらくはシンジの成長を目の当たりにしたからだと思われますが)、自分の弱さを認め『自分は寂しかった』と自覚した時、
つまりこの時初めてアスカは、『自分も誰かに優しくしてほしい……あ!そういえば、ケンスケって本当に優しくて、私にとって大切な人だ!』と自覚したんだと思います。
これまでもアスカはケンスケのことを「ケンケン」と呼び、もちろん憎からず思っていたとは思いますが、『自分にとってケンスケは大切な人』とはっきりと認めたのは、まさにこの『自分の弱さを受け入れた後』です。
だからこそ、自分の弱さと、自分にとってのケンスケの大切さを自覚したアスカは初めて体が成長し、大人になったのです。
つまり、村に居た時点でケンスケとアスカは本当に、指一本触れていないでしょう。手すらつなぐことはなかったと思います。(アスカが自分の弱さ、寂しさを認めないから)

……まぁ、だからといって、この後どうなるかっていうと、
大人になったアスカとケンスケがやりまくるわけで、
シンジ×アスカ派からすると絶望なのは変わりないんですけどね。








まとめ


ということで、アスカとケンスケについて、色々と考えてみました。

映画はアスカ派の人からすると、ややモヤモヤした結果になったとは思いますが、
アスカの幸せという観点から見ると、ケンスケは悪い相手ではないかなぁ、と思います。
(収入こそ低そうだけど、生活力あって、優しい。結構、理想的な相手に見える)

加えて、この作品はループが示唆されているので、あくまでアスカ×ケンスケは一つの可能性であり、
シンジ×アスカのルートも沢山存在すると思います。
……まぁ、そのシンジ、殆どのルートでアスカの首を締めてるかもしれませんけど。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


動画版はこちら(茶番あり)。




※因みに、なぜシンジはマリとくっついたのか?
=なぜアスカは選ばれなかったのか?
の理由について、メタ的な視点で別角度からも考察しました。

ご興味あればご覧ください。










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