この記事では、ヤングアニマル 2025 No.1で連載された、3月のライオンの最新話・211話のあらすじと感想を語っていきます。
一部ネタバレを含んでしまうので、まだ読んでいない方はYA本誌を読んでからご覧ください。
前回、零君が島田さんの予想を超える一手を……!?
目次
3月のライオンの211話のあらすじ(ネタバレ注意)
零と島田の対局中。
島田は「ふるさと」の歌詞を思い返し、自らが何処へ行くのか、自問する。
それに対して、島田の攻めを振り抜けた零は、玉頭戦へと持ち込もうとしていた。
しかし、一息ついた零を、島田は危険を顧みずに詰ませに行く――!?
3月のライオンの211話の感想(ネタバレ注意)
ここからは、個人的な感想を語っていきます。
3月のライオンの211話の感想:島田さんー!
クソ熱い
前回のアワアワ島田さんから一転。
ドチャクソ格好いい島田さんが描かれました。
え?本当に同一人物ですかこれ?とんでもないギャップで惚れそう。
今回の話って、ページにするとわずか10P。なんなら、将棋パートシーンにその半分ほどですが、過去一で熱い島田さんが見れた気がします。
こうやって見ると、3月のライオンって本当にストーリー内でのギャップが凄いですよね。日常パートのほんわか具合と、将棋パートの熱い展開も温度差も凄いし。
私はどっちのパートも好きだし、この温度差こそ、3月のライオンの最大の魅力だと思います。
さて、今回の冒頭では、島田さんの内面が掘り下げられました。
非常に複雑な心情だと感じます。
――オレが住むある町では、5時になると「ふるさと」が流れる。
誰もが知ってるその曲の3番の歌詞を口ずさみ、「切ない歌詞ね」と彼女は言った。
(中略)
「こころざし」って何だ
俺の場合は何を指す?
何をもって「果たした」事になる?そもそも果たせなかった者はどうなる?
――ならば、いちかばちかのでかい「こころざし」を抱いてしまった人間は、
その殆どが帰ることがかなわないのでは?
だとしたらオレは?オレはここで生き、そして――何処へ行くのだ
211話(ヤングアニマル 2025 No.1収録)より
(C)羽海野チカ・白泉社
「ふるさと」の3番というとこれですね。
(動画は3番から流れます)
志を果たして いつの日にか 帰らん
山は青き ふるさと
水は清き ふるさと
故郷
作詞:高野辰之 作曲:岡野貞一
簡単に言えば「田舎生まれの若者の歌詞」ですね。
時代背景も考えると、地方生まれの若者が、一山あてたくて都会(東京)に行き、そこで成功してビッグになったら、いつかまた、生まれ故郷に帰るつもりだ、という歌詞になります。
そして、当然ながら若者は夢こそ大きく見るものの、その殆どは分不相応の夢であり、大体は叶わずに終わるものです。
島田さんもまた、自分の夢――将棋での成功を目指しながら、今もなお、”ふるさと”に帰れないでいます。
こうやって島田さんの内面を描写されると、改めて彼は後悔と迷いとコンプレックスのキャラクターだなと感じます。
なぜ島田さんは将棋を指すのか?彼のモチベーションは、他のどのキャラクターとも違います。
例えば、土橋さんや宗谷名人は、知的好奇心の塊です。彼らはただ、将棋というゲームが楽しくて、自分たちがまだ知らない世界を見るのが楽しすぎて将棋を指しています。
藤本(元)棋竜は承認欲求の塊です。彼は一言でいうとただモテたくて将棋を指しています。異性に褒められ、他人や自分に褒められるのがたまらなく嬉しい人間です。
零君はちょっと特殊で、彼は将棋を指さざるを得なかった人物です。
才能はありました。将棋も人並み以上には最初から好きでした。知的好奇心だって宗谷名人や土橋さん並です。
ですが、それ以上に、自分の居場所を見つけるためには、将棋を指す以外の選択肢が存在しなかった凄く歪な経緯を持ちます。
(そんな零君も、今ではひなちゃんという新たな居場所を見つけて、新たな生き方を模索中です)
そして、そんな彼らと比べると、島田さんはひたすらに暗く、しんどい生き方に見えます。
確かに彼は常人に比べて一億倍将棋が強いです(A級ってほんと化け物ですよ)。
しかし、彼自身が、自分に才能がないことを強く実感しています。
周りは宗谷名人や零君といった天才ばかり。自分が1時間かけて考えることを、彼らは5分やそこら――なんなら一瞬で解いてしまう。
これは結構しんどいですよ。勝ち負けが絶対の世界で、自分が勝てる側にいけるかわからず、どうすれば「果たせる」のかも不明です。
加えて、島田さんはこれまでの描写からも分かる通り、常に自分の人生に後悔と迷いが見て取れます。
自分は本当に将棋のプロになるべきだったのか?
上を目指すのを諦めて、田舎に帰るべきだったんじゃないのか?
ふるさとに帰って、彼女とよろしくやって、なんでもない日常を過ごす――それの何が悪いんだ?
このように、常に前ではなく後ろや横をつい見てしまう――それが島田さんというキャラクターだと、私は認識しています。
こういった人物は、もしかしたら、少年漫画や青年誌といったフィールドには相応しくないのかもしれません。
もっと夢を持ってポジティブに進む人が魅力的なのかもしれません。
しかし私は、こういったネガティブな要素をもつ島田さんだからこそ、強く惹かれますし、この漫画が大好きです。
私自身、人生では迷ってばかりです。
あの時ああすればよかったとか、こうすればよかったとか、常に悶々としています。
しかしそれでも、這いつくばりながらも日々頑張っています。
島田さんが凄いのは、その粘り強さです。
常に苦しみながらも、彼は決して諦めず、歩みを止めません。
迷いはするけど、決して立ち止まらないんです。
その気迫は、彼の内面とは裏腹に、見てる人に凄みを与えます。
(桐山零)
――顔を上げると 眼の前には
まるで、何事もないように 盤の上に命を放り投げてくる
静かな鬼が、座っていた
211話(ヤングアニマル 2025 No.1収録)より
(C)羽海野チカ・白泉社
迷いながら、後悔しながら、それでも周りを圧倒する気迫で前に進む島田さんを、私は尊敬してやみません。
島田さんがこれから何を「果たす」のか?今後も、見守っていきたいです。
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204話 | ヤングアニマル 2023 No.22 |
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206話 | ヤングアニマル 2024 No.7 |
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まとめ
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