今回は、呪術廻戦の黒幕である羂索(けんじゃく)について解説します。

単行本17巻・145話にて明らかになった、偽夏油や加茂憲倫に乗り移っていた術師


その目的の大部分は見えてきましたが、「結局の所、何がしたいのか?」ということや、「これまで何をしてきたのか?」ということがちょっと分かりづらいので、整理してご紹介します。

また、羂索はなぜ、宿儺の器である虎杖を作ったのか? 裏梅が羂索に協力する理由ってあるのか?ってことが疑問だったので、宿儺や裏梅と、羂索の関係ついても考察してみます。

記事の性質上、どうしてもネタバレを含むのでご注意ください。





【呪術廻戦】羂索(けんじゃく)とはどんな呪術師か解説!正体や目的は?



(C)芥見下々・集英社


まずは、羂索(けんじゃく)について現在分かっていることをご紹介していきます。

羂索は17巻収録の145話にて明らかになった、偽夏油の正体です。

1000年以上前から存在し、様々な人間の身体を転々としてきた呪詛師です。

名前の意味、由来は「羂索」という、仏教において「悩める全ての人を救済する」と言われる縄から。

後ほど説明しますが、彼の目的にひどく近い名前となっています。


次に彼の術式や能力、そして目的について、それぞれまとめていきますね。

羂索の術式は、「人に乗り移る」能力。加茂憲倫や虎杖母、偽夏油の正体



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羂索の術式は、「脳を入れ替えることで、肉体を転々とする」能力。

自らの「肉体を移動する術式」と、「乗っ取った身体に刻まれた術式」を使うことが可能になります。

”縛り”として、額に傷跡と縫い目が残る(公式ファンブックより)ため、それによって羂索が乗り移っているかどうかを判別可能。

現時点で使える術式、能力は「肉体移動」のほかに以下の通り。


羂索が使える術式:夏油の呪霊操術


夏油の肉体に刻まれた、呪霊を操る「呪霊操術」が使用可能。


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その副次効果として、呪霊の術式を抽出し習得(つまりコピー)することができるように。


羂索が使える術式:真人の無為転変



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また、渋谷事変にて真人を呪霊操術で支配したことで、彼の無為転変を使用可能に。

人間の魂を操ることで、 自在に形を組み変えることができるようになっています。


ここまでが、現時点で羂索が持つ術式について、分かっていることです。

こいつが結局のところ、何をしたいのか?という目的についても、ある程度判明しているのでご紹介しますね。


羂索の目的:人間、呪力の可能性を探る



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羂索の大きな目的の根幹は、「人間の可能性を追求する」こと。

呪力や人間の在り方や、さらなる可能性を見たい、知りたい。その欲求で動いていることを語っています。

事実、後ほど紹介する、「羂索がしてきた行動」は概ねこの目的に繋がっていることがわかります。


では、その人間の可能性の追求のために、一体何をしているのか?

それが今回明かされた「人類全体の進化」です。


羂索の目的:人間と天元を同化させ、進化させる



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羂索は、人間のさらなる可能性を見るために、「日本全土の人間を強制的に進化」させようとしています。

具体的な方法としては、天地そのものである「天元様」と「全ての人間」を同化させ、「日本人一億人を天元様と同じような存在」へと高めるという、荒唐無稽な実験です。


というわけで、羂索の目的は「人間、呪力の可能性を追求する」こと。

そして、その具体的なプランとして「天元と人間の同化による、種の進化を強制する」ことをずっと目論んでいました。

その目的のために、羂索はどんなことをしてきたのか? 彼の作中での行動を改めてまとめていきますね。





【呪術廻戦】羂索(けんじゃく)のこれまでの行動:加茂憲倫として



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羂索は150年前に、史上最悪の術師と呼ばれる「加茂憲倫」として活動。

呪霊の子供を孕むという特異体質を持つ女性を見つけ……「呪霊と人間の間に産まれた子供」に興味を持ち――九度も懐妊させては、堕胎させた。


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結果としてできたのが、特級呪物である、脹相たち九相図。

これはまさに、羂索が「人間と呪霊の間の子供」という新たな可能性を見て、作り出したということになります。


【呪術廻戦】羂索(けんじゃく)のこれまでの行動:虎杖母(香織?)として



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そして、約16年前。妻を亡くした虎杖の父、虎杖仁に女性として取り入り、悠仁を出産。

正確にはこの女性が羂索かどうか、明言はされていません。


ただし、額に術式の縛りである縫い目があることや、


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羂索が虎杖を作ったかのような発言をしていることから、ほぼ確実です。

虎杖の両親について、詳しくはこちら。
【呪術廻戦】虎杖悠仁の父は虎杖仁!母は香織とは別人で、加茂憲倫か解説!【143話・17巻のネタバレあり】


【呪術廻戦】羂索(けんじゃく)のこれまでの行動:偽夏油として



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そして現在。夏油の身体を乗っ取ってからは、漏瑚たちと結託して渋谷事変を開戦。

獄門疆を用いて五条を封印。「天元同化計画」の不安要素を排除したり……。

弱りきった真人を捕らえ、無為転変の術式を手に入れます。

そして、非術師だった人間たちに呪物を渡し、無為転変で術師へと改造。

元非術師を死滅回游の参加者へと仕立て上げ、


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天元同化計画の下準備を始めた、というのが現状です。



――――――――――――――――――――――――――


……と、ここまで見ると、たしかに羂索が「人間の進化、呪力の可能性を研究」という目的に向かって行動している事がわかります。

なんですが、一つだけまだ浮いているように見える要素があります。

それが「虎杖悠仁を作ったこと」「宿儺の復活に協力している(=裏梅と手を組んでいる)こと」です。

これらに関しては人類の進化には関係がありませんし、何なら宿儺は進化させた人間を滅ぼすことだって考えられます。

なので、羂索と宿儺の関係について、改めて考察してみようと思います。







【呪術廻戦】羂索(けんじゃく)と宿儺、裏梅の関係とは?虎杖を作った理由を考察


それでは、羂索と宿儺、裏梅の関係について考察していきます。

上に書いたように、羂索の目的は「人間の可能性の追求」、具体的には「人間と天元の同化」です。

これだけ考えたら、羂索は宿儺を復活させる必要って、別にないように思えるんですよね。なので、羂索が宿儺を復活させようとする理由について、考えてみようと思います。


説1.裏梅を協力させるための餌



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まずひとつ考えられるのは、「宿儺を復活させる」ことが目的じゃないパターン。

どちらかというと、渋谷事変で真人たちと戦うことになった場合を想定して、裏梅を味方につけておきたかったのでは?という説です。

実際、公式ファンブックでは羂索は「真人や漏瑚とタイマンは厳しい」と語られています。

キツイけど、でも真人の無為転変は必要。だから呪霊側とは違った勢力である裏梅を欲しがったから、そのための餌として宿儺の復活を約束した……みたいなことですね。



ありえないことではないんですけど……ちょっと不自然なことも多い、というのがこの説の印象。

まず宿儺の復活を約束するっていうのが、餌としてちらつかせるにはリスクが大きすぎるんですよね。

宿儺が復活しちゃうと、せっかく進化させた人類が彼に鏖殺されちゃうかもしれないわけで。宿儺の復活が羂索の目的に全くつながってないってことは考えづらいです。


また、羂索はさり際にこうも言っている。


(C)芥見下々・集英社


「虎杖悠仁、期待しているよ」と。どういう意味かは不明ですが、宿儺の器としての能力に期待している、という意味の可能性が高い。

つまり、彼自身もまた、宿儺の復活を望んでいる可能性が高いです。

説2.宿儺を復活させたい


というわけで、羂索自身も宿儺の復活を少なからず望んでいる可能性が高いです。

この場合、理由は3つ考えられます。

理由1.宿儺を信奉している



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一つは単純に、王として崇めているため、復活させたいという説。

ただ、これが真の目的だとすると、あまりに回りくどい。

これだけが目的なら、渋谷事変や死滅回游なんて面倒くさいことをせず、素直に宿儺の指を収集するほうが早いし、人間の進化などは必要なさそうです。

理由2.人類の進化、その形態のひとつとして、宿儺を研究したがっている


宿儺の復活も、広い意味では「人類の可能性」の一つなのでは?と考え、研究対象の一つとしてついでに復活を目指している、という説。

なぜなら、宿儺はもとは人間だったわけで、今でもその力を残し続けているってのは、十分に未知の存在です。

だから、人類全体の進化とはまた別の興味の対象なのではないか。ということですね。

やっぱり回りくどさは感じますが、一貫性がある分、「信奉してるから復活させたい」よりは説得力がありそうです。


3.宿儺VS進化した人類をぶつける


最後に、個人的に本命だと思っている説をご紹介します。

「人類を進化させる」のと「宿儺を復活させる」という、一見繋がってない、矛盾すら感じる羂索の行動。


これらを一つの目的として考えるなら、

「進化した人類と、復活した宿儺をぶつけたら、ヤバいこと起きるんじゃないの!?」

というのが……真に羂索が見たい、新たな可能性なのかなと思っています。


△まさに混沌
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天元と同化して、新たな進化を迎えた人類と……人類最悪の呪いの王、宿儺。

これらをぶつけ、新たにできたものを羂索は見たがっている。

そういう、壮大過ぎる目的のために、宿儺復活と同化計画両方の準備をしていた、というのなら、けっこう彼の行動に納得がいくと思っています。


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まとめ


呪術廻戦の黒幕、羂索(けんじゃく)についてでした。

加茂憲倫や偽夏油、虎杖母の正体で、「全ての人間を救済する道具」という「羂索」という仏教用語が由来かと思います。


羂索の目的は、「人間や呪力の可能性の追求」。

そのために全ての人間と天元を同化させようとしています。

宿儺を復活させようとしているのは……その進化した人類と宿儺を激突させ、その果てにあるものを、羂索が見たいからではないか、と考えています。


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