龍と苺の最新話・190話「正体」のあらすじと感想!(ネタバレ注意)

週刊少年サンデー 2024年24号に連載された、龍と苺の最新話・190話「正体」のあらすじと感想です。

前回は、竜王戦の一回戦。苺は領国プロに完勝でした。





龍と苺の最新話・190話「正体」のあらすじ(ネタバレ注意)


勝利した苺に、取材する記者たち。

そんな彼らのもとに、将棋連盟の志水会長がやってくる。未来の苺と面識のある彼は、「藍田先生じゃない!」と断言する……!?


190話より
(C)柳本光晴・小学館


そして苺は、着実に竜王戦を勝ち進んでいく――。






龍と苺の最新話・190話「正体」の感想(ネタバレ注意)





190話より
(C)柳本光晴・小学館



それな


いよいよ作中でも、登場人物たちが苺の正体を本格的に探り始めました。

読者の僕としては、「やっとか……」という思いと、「え、マジでそれ話の本線に関わってくんの!?」という驚きが一緒に襲ってきてます。


だってほんのニヶ月前に、急に主人公を100年後に飛ばすようなトンデモ漫画だよ?

まさかちゃんと真面目に主人公の正体を考察させてくるとか思わないじゃない。てっきり、テキトーにすますか濁すとばかり……。


今回は、現存する唯一の生前苺と面識がある志水会長が、「これは藍田苺ではない」という断言したわけで、考察する人によっては、かなり大きな要素が出たと言えるかもしれません。

勿論、苺を苺じゃないと(ややこしいな)断言した志水会長は、60過ぎた苺に会っただけであり、中学生苺とは初対面のわけですから、たとえ苺が苺本人だったとしても、「これは藍田苺だ」という判定にはならないとは思いますが、この言葉によって読者としては、「あれ!?実は苺じゃないの!?」と考えざるを得ないわけです。

当の苺は、ドラゴンボールみたいな構図で「わかった」とかぬかしてますが、こっちとしては何もわからない




「わかってきたかな。」じゃないんだよ!!!!
190話より
(C)柳本光晴・小学館


今回は、ストーリー自体は苺がひたすらトーナメントを勝ち進んでいくというシンプルなものでしたし、いい機会ですから作中のキャラにならって、今考えられる『藍田苺』の正体を探ってみましょうか。

考えるヒントになるのは、次の要素でしょうか


ヒント1,『藍田苺』は藍田苺であり、中3で最強である



190話より
(C)柳本光晴・小学館



まずは基本的なところから。

『藍田苺』は、当然のように藍田苺を自称しており、自らを中学3年生の最強の棋士と公言しています。

これは、生前の藍田苺と同じ口癖のようですね。

棋力からみても、最強を自認するだけのものは間違いなく持っています。


しかし、棋力だけを根拠にするのは弱い。現在ですら、AIが人間を凌駕した棋力を持つ時代。100年後なら、さらに強いAIが出ていることは、想像に難くありません。


ヒント2,『藍田苺』はAIではなく人間である




188話より
(C)柳本光晴・小学館



そこでヒント2。苺は自分が人間である、と断言しています。

つまりAIでないことは勿論、アンドロイドやサイボーグ、改造人間といった類のものでもないということです。


勿論、苺が自称しているだけなので根拠が弱いといえばそれまでですが、普段のやり取りなどをみるに、非常に苺らしい言動、雰囲気をしていることは、読者の我々も認めるところでしょう。



ヒント3,『藍田苺』は過去(未来)の記憶を持っている




190話より
(C)柳本光晴・小学館




加えて『藍田苺』は、中3の姿でありながら、その100年前の時点では体験してないはずの未来の出来事(100年後の現在から見れば過去の出来事)を、まるで体験していたかのように語ります。

今週の志水会長を懐かしむ姿は勿論、かつて山野辺(元竜王)と何度も死闘を繰り広げたことを思い出のように語っている姿も確認されているため、苺は死ぬまでの記憶……もしくは、少なくとも、タイトルを180期とるまでのプロ棋士だった頃の記憶は、全て保持していると見ていいでしょう。


ここまでくると、普段のやりとりも含め、やはり全てAIなのではと疑いたくなりますが……


ヒント4,「強いAI」は100年後も未だに存在していない




184話より
(C)柳本光晴・小学館



「強いAI」という概念をご存知でしょうか?これは哲学者のジョン・サール氏(1932年~現在)が提唱した概念で、凄く平たく言うと、「心を持ったAI」のことを指します。


どうやらこの世界では、100年後の未来でも、物語に登場するような「心を持ったロボット」は未だ存在しないようです。


現在の『藍田苺』を見れば、その言動がプログラムではなく、感情をもとにした言動を行っていると見ることは十分に可能で、やはり藍田苺=AI説は根拠が弱いと言わざるを得ません。



ヒント5,ただし、『藍田苺』の外見は信用できない





189話より
(C)柳本光晴・小学館



ただし、現在の『藍田苺』のふるまい、見た目を完全に信用することも、また出来ません。

というのも、100年後の世界では、外見はホログラムで簡単に変えられるからです。


特に、苺は表情が乏しいタイプですし、顔、表情のパターンをホログラムで再現することは、比較的容易であると考えられます。



ここまでをまとめると、次のようになるでしょう。



『藍田苺』の正体を探るヒント

1,自称藍田苺。中3で最強。
2,自称AIではない
3,(少なくとも)棋士引退までの生前の記憶を持っている
4,100年後も強いAIは存在しない
5,外見は信用できない



これらを踏まえて、現在の『藍田苺』を見ると……






190話より
(C)柳本光晴・小学館


こんな顔になるよな~


わかるよ志水センセ、俺も全く同じこと思った。


結局、見た目の感じだけで言えば間違いなく100年前の苺なんですが、持ってる記憶とか言動とかが、明らかに『僕らの知っている藍田苺ではない』と告げていて、さりとて、この世界の苺は死亡が確認されてるわけで、どうやったって矛盾が発生するっていうのが現状なんですよね。

志水会長が「これは藍田苺ではない」と断言したわけですが、それだってこのおじいちゃんの主観のお気持ち発言に過ぎないわけで、これだけを根拠に、苺じゃない、というのも無理筋です。

そうなると結局、現状では『藍田苺』の正体は、死んだ100年後の藍田苺の幽霊や精霊といったオカルト的な存在か、記憶だけをもって姿が若返るタイムリープをしたSF的な存在か、脳みそを若い体に移植した超科学的な存在……としか予想のしようがないです。

少なくとも、今見えてる情報だと、正体を断言できるほどの明確な根拠は出てないように思えます(僕が気づいてないだけかもしれませんが)


いやほんと、2ヶ月前、突然時代が100年飛んだ時は、ここまでちゃんとSF展開をするとは、夢にも思ってなかったぜ。

マジで凄い漫画です。『龍と苺』。








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まとめ


龍と苺の最新話・190話「正体」の感想でした。

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